「ま、いいか!」くらいがちょうどいい

イギリス・レスターから帰国。シェアハウスでの暮らしの中から、日々の暮らし、ファンドレイジング、自身のHSPのこと、そして大好きなイギリスのことも引き続き書いていきます。

レスターライフ①歌、続けています。【前編】

レスターは最近カラッとした初夏の陽気が続いています。日の出は朝5時、日の入りは夜9時と、日も伸びて来ました。一方で、1日の気温差がとても大きいです。朝は10度くらいで、最高気温20度は夕方4時頃、日が沈むと一気に気温が落ちます。

 

最近ブログに書きたいなぁと思っていたのは、最近の私のレスターライフです。これまでもチャリティショップでのボランティアや、金曜日のレクチャーに行っていることに少し触れて来ましたが、実はそれ以外にもしていることがいくつかあります。

レスターに来た時は、なかなかご縁に恵まれず、寂しい日々もありました。いまでも、嬉しかったり、悲しかったり、いろいろなことが起きるけれど、日々顔を出している場所でつながれた地元の人たち」のおかげでなんとかやれているなぁと感謝してます。

予定真っ白でやって来たレスターも、今は「忙しくない?」と心配してもらえるほど、充実した毎日を送ることができています。地元の人たちとつながるのは勇気も必要だったけど、おかげで「レスター生情報」(笑 をたくさんいただくことができています。

 

では、「していること」ごとにブログを書いてみようかと思っています。(そんなにないけど(笑))始めた時期順ではなく、フィーリングで、書きたいものから・・・。

という訳で、最初は「歌」!

 

●レスターまで来て「歌」?

日本にいる時、とあるゴスペルクワイアで歌っていました。とは言っても、集中して仕事をすると疲れ果ててしまい、なかなか週末の練習には行けず、「きちんと」在籍していたのは1年あるかないか。

きっかけは友人のこのクワイアでのコンサートを見に行ってその生き生きした姿に「カッコイイ」と思ったこと。カラオケも大嫌いで、周りからも音痴で有名な私が、それだけで始めてしまったのでした。

なかなか練習には行けなかったけれど、最初は周りのパートにつられたり、自信が無くて大きな声で歌えもしなかったけれど、そのハーモニーが決まった時、ステージで思い切り歌えた時の気持ち良さは忘れることができないほど。何より、歌っている時は何もかも忘れられて、笑顔になれたのが良かったのかも。

それで、これまでより時間ができるからこそ、なんとか「歌」は続けたいなぁと思っていた訳です。

 

●偶然の出会い

日本にいる時からレスターで「歌える場所」を探し、最初から気になっていたクワイアに思い切ってメールを出したものの、感触は良かったのに、途中でメールが途絶えてしまい、撃沈。ちょうど色々うまくいかない時期で、とてもガッカリでした。

しばらくして、あんなに日本で探したのに、もうないだろうと思いつつ、ネットでのリサーチを再開し、ゴスペルにこだわらずに探しているうちに、今のクワイアに出会いました。前回のこともあり、1週間以上悩んで送ったメールへの返信は本当に「すぐ」でした。時期はちょうどクリスマスコンサート前で、まずはコンサートを聴きに行くことに。それでもメールの対応してくれた方は、「待たせてしまうから」と、まずはクワイアメンバーのSNSグループに入れてくれたのです。その温かい対応に安堵しつつ、参加したコンサートは、本当に素敵なもので、良き出会いを予感させるものでした。

 

●クワイアの練習に行ってみるまで

コンサートの後、1月に練習が再開する日に体験として行く予定が、どうしても体調不良でいけず、ドキドキしてあのSNSグループに欠席と次回行くことを連絡しました。

すると・・・、「今日はいっぱい新しい曲をやったから、次覚悟しておいで」とちょっと本気かどうか分からないコメントがつき、「不安だけど、頑張ります」とまじめに返してみたら、他のメンバーらしき人たちが「言い過ぎだよ〜」とか、「練習の前に飲み物おごりだね。」とか、加わって来てくれました。

そのコメントの中に、「私たちのクワイアの名前の意味は「友だち」って意味で、その通り、みんなとても仲もいいし、噛み付いたりしないから、安心して来てね」という言葉があり、ホッとしつつ、その響きがとても気に入りました。

結局、最初にコメントをくれた方が練習前に会ってくれることになり、その日その場所に行くと、ちゃんと飲み物をおごってくれただけでなく、さらに何人ものメンバーが待っていてくれました。この対応には、驚きと嬉しさでいっぱいになりました。

 

●そうしてメンバーになってみると

そんな出会いをしてから体験で行ってみると、クワイアメンバーは年齢も、いわゆるルーツもバラバラ。(そんなとこもいろんな人が暮らすレスターならでは。)たった一つの共通なのは「歌が好き」なこと。でもその一つでつながれるのが本当にステキだと、いつも思います。とはいえ、これまでの私の持つ「経験」と大きく違うことが大きく2つありました。1つは、アカペラ!であること。マイクも、伴奏もありません。でも、だからこそ、自分の音も、相手の音も良く聴けるようになりました!(全部で4パート)

もう1つは、楽譜がほぼないこと。新しい曲も、今までやった曲も、教えてくれる方がまずパートごとに歌ってくれて、それを繰り返し歌うので、耳が頼りです。でもおかげで、楽譜に頼らず、指揮を見て、みんなで合わすことを学ぶことができました。

 

●週1回の練習に通い続けてみた

1月に入ってから、「そんなにうまくないし。英語もできないし・・」と言っていた私も、とにかく馴染むためにもと途中から開き直って、分からないところは聴いて、あえて大きな声で歌うようにしました。それはそれで、メンバーの皆さんが都度助けてくれるので、本当にありがたいものでした。

週1回ある練習も、「次の練習でやる曲リスト」が事前にメールでくるので助かりました。メンバーには新曲が1曲でも、私には全部新曲なので(笑)、練習の音源や、曲名で動画を探したり、必死について行きました。なのでいつの間にか「宿題をしっかりやってくる」と褒めてもらえるように。一方「そんなにやらなくても大丈夫よ〜」ともいってもらえました。でも、そこまでやっていたのは、3月に2つコンサートがあることもあり、毎週の練習曲が異なるので、なんとか覚えて、できたら出たいなぁと思っていたからでした。(コンサートは希望すれば誰でも出られる制度)

練習に出て「すごいなぁ」といつも思うのは、4パートそれぞれの出だしの音を教えてもらっただけで、キレイなハーモニーが生まれること、その日のメンバーによって立ち位置を変えたりして調整するところ。そしてメンバーの仲が良く、車でくる方が何人か一緒に乗せて来たりする助け合いの部分。練習の合間のお茶の時間も、毎週、パートごとに当番制。そんなあったかい、居心地の良いクワイアに出会えて、ほんと、ラッキーでした。

 

そして、60代以上の方々のお元気でイキイキしているのが本当にすごい!ソロもすごく素敵だし、今までやった曲を曲名を聞いただけでパッと歌い出せたり、本当に毎回すごいと思いました。

 

●3月。コンサートデビューしました

そんな3月のコンサートを目標にしていた時、まさかの私が風邪で喉をやられてしまい、まさかまさか2回練習に行けず、コンサートを諦めようと思っていた時、メンバーの2人が「あんなに練習してたのだから大丈夫。」とそれでも誘ってくれるメールをくれ、「もう1つのコンサートも、一緒に」と言ってくれました。

なんとか風邪も回復させ、1つ目のコンサートに。1月に入って、この日既存メンバーと一緒に歌ったのは私だけでした。

その後、2つ目のコンサートまで2週間。しかも、1つ目が1時間だったのに、次は2時間。しかも、「出る」と決断してしまったものの、2つ目の歌たちのが難しい!

それでもなんとかかんとか2つ目のコンサートにも出ることができ、ありがたいことにレスターで知り合った人たちが見にもきてくれて、本当に嬉しい夜になりました。終わった後は、支えてくれたメンバーとたくさんハグをしあい、感動してつい涙してしまいました。

1月からの約2ヶ月、私が覚えた曲数は(短い曲も、コンサートでやらなかった曲も入れると)だいたい30曲。もちろん全て暗譜、そしてほぼ全部フリ付きです。

私は一番高い音のソプラノですが、このクワイアに入って初めて、リズムを担当したり、ハーモニーや、ハミングだけの曲を経験できたことも、すごく良い勉強になりました。曲はクワイアの考えで世界中の歌をやるので、言葉も英語だけでなく、アフリカの言語やインドネシアだったり。でも戦争に抗議する歌など、歌詞も素敵で、そんなところも歌っていて楽しかったです。

 

こうして出会えたメンバーに感謝しつつ、毎週の練習時間を楽しみに過ごしています。特に、年齢が上の方はメールアドレスやSNSアカウントもないため、ほんと一週間に1回会えるだけ。でもそれでも会えば「1週間どうだった?」と声をかけてもらえるのは、嬉しいものです。帰るまでもう少し、このクワイアとの日々を楽しみたいと思っています。

 

➡︎クワイアでまさかのファンドレイジング 体験は後編につづく。