「ま、いいか!」くらいがちょうどいい

イギリス・レスターから帰国。シェアハウスでの暮らしの中から、日々の暮らし、ファンドレイジング、自身のHSPのこと、そして大好きなイギリスのことも引き続き書いていきます。

ところ変われば、文化も変わる。

もう2週間前ですが、そう、日帰りひとり旅に行った翌日、こんなことがありました。

 

●起きたこと。

その日、家に大家がくるとのことで、家で連絡を待っていました。そもそも大家からは、「屋根のメンテナンスをしたいから、10時くらいに行く、時間は行く時に連絡する、作業は1時間で終わる」と事前に連絡があったので、連絡を待っていました。

しかし、時間になっても連絡はなし。

11時30分くらいにパートナーが「今日はくるの?」と連絡を入れると・・・

「13時に業者といく」

という返事・・・。

 

しかし実際に来たのは13時30分。

さらに開口一番にこう言いました。

「今日はこんなに良い天気なのに、どこにも出かけないのかい?」

 

・・・え!?

さらに、作業は結局2時間30分に及び、挙句、「こんな良い天気になんで窓を開けないんだ、換気しないのか?」と言うので、その日は外から窓を拭くと聞いていたので、そう言えば、「全部は同時に拭かないから、開けられるだろう」とさらに言われ。

「庭の雑草も抜いて、連絡しなさい、そしたら雑草が生えないプレートみたいのを持ってくる」とも言って去って行きました。

 

●これまで

これまでも、いろんなことがありました。

*ボイラー

ボイラーの調子が悪くてお湯が出なくて、全てが完了するまでに1ヶ月かかったこと。それまで、ボイラーの保険会社、修理会社と予約日の電話を何度もしたり、修理の日が決まっても、時間はその日の朝に決まるため、その日は予定が入れられなかったり。

忘れられないのは、あまりに修理に時間がかかるので、大家が見にきた日のこと。その日はそれまでの修理に来た人とは違う人が来たのだけれど、その修理屋さんが、前の人と違うことを言い、前の人が言ったところを直してくれないばかりか、壊れているところはないと言い出したので、指摘すると、「前の人は精神的な理由で入院した」と言い、更に大家が言ったのが、「精神的に病気の人の言うことを支持してどうするんだ?」と言う言葉でした。なんだかすごくなんとも言えない気持ちでいっぱいになりました。

*勝手口

ドアの鍵が2つのうち1つ、壊れてしまい、修理を頼みましたが、結局3ヶ月かかりました。

そのほかにも、私たちは頼んでいないのに、壁を塗りたいとか、あるいは以前の人が掃除をしていなかった部分も私たちのせいにされてみたり。

 

確かに借りている身ではあるけれど、今住んでいるのは私たちなのに。だんだん私もパートナーも、電話が鳴ることや、来たらまた何か言われるのでは?とストレスが溜まるようになりました。

 

●現地の人の反応

この状況に耐えられなくて、ついに頑張って英語で何人かに話しをしてみました。すると、返って来た反応は予想外のものでした。みんな同情をしてはくれるものの、「仕方ないね」とか、「2時間や3時間、遅れたに入らないよ」とか、「借りる方がそれくらいして当然」と言うものばかりで、さらに追い打ちをかけられた気持ちになりました。

 

●わかったこと

それからいろいろ調べていくうち、この国では、家を借りた人がその家の状態を良い状態に保つ必要があり、それには掃除や窓拭きだけでなく、庭の手入れなどすべてに及ぶことがわかりました。また、「大家」と言うものの地位の高さは、昔の領主の時代からの名残のようで、いまでも目に見えなくても「階級社会」が存在することを学びました。

このことがあってから、今までのことを振り返ってみて、私たちふたりが一番気にしていたことは、大家が一度も謝ってくれないことだと分かったことだったけど、それも「文化」の影響だと、よく分かりました。

さらに、確かにいろいろあるにはあるけれど、壊れたところは一応直そうとしてくれるところはあるし、それはありがたいとも気づきました。

 

この体験はレスターに来てすごくショックなことだけれど、異文化を体験する、と言う意味では、良い体験だったのかもしれないと、少しずつ思えるようになって来ました。

それでも、この体験を話して、「ほかの国から人たちが悲しい体験をしてしまって申し訳ない」と言ってくれる人もいて、ちょっとホッとできました。

これまで、文化の違いは受け入れて、楽しんで来たけれど、どうにもできない体験は初めてだったのかも、しれません。私たちがこの家に来た時、ドアが壊れていたり、汚れている場所が目立ったのは、前の住人も、苦労していたんだと、理解できました。

せっかくお天気も良くなって来たので、換気や窓拭き、それと庭掃除も少しずつ進めてみようと思い始めました。これもきっと異文化理解と思いつつ。何より、誰が植えたのかはわからないけど、庭に咲いて来てくれた花がきれいで、その花には罪はないので、その花には感謝をしたいなと思ってます。

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