「ま、いいか!」くらいがちょうどいい

イギリス・レスターから帰国。シェアハウスでの暮らしの中から、日々の暮らし、ファンドレイジング、自身のHSPのこと、そして大好きなイギリスのことも引き続き書いていきます。

イギリスのイースター

*書き始めたのが4月3日で、少し書き直したので、若干おかしい部分もありますが、ご了承くださいませ。

 

今日(4月3日)はイースターのお休み最終日でした。イースターは金曜〜月曜まで4日間の祝日で、今年は今日、4月3日まででした。そう、イースターは毎年祝日が変わるのが、日本人感覚的には不思議な感じがします。私もイギリスにこれまで2回暮らしたはずなのに、イースターの時期はいつも来たばかりで満喫できず、やっと体験できた感じです。宗教的な部分はまだまだ勉強不足ですが、イギリスのイースターをちょっとご紹介したいと思います。

 

●そもそもイースターとは。

イースターは、私の認識では、「復活祭」です。キリスト教という宗教において、1年でもっとも大切なお祭りだとされていると思います。イースターはイエスが十字架にかけられて亡くなった後、3日後に復活したことをお祝いする行事です。

ポイントとなる日は、こんな感じです。

Maundy Thursday(聖木曜日)この日にイエス、十二使徒と共に最後の夕食(「最後の晩餐)」を食べた日です。

Good Friday(聖金曜日)この日にイエスが十字架にかけられて亡くなりました。

「聖金曜日」(Good Friday)と呼ばれる祭日です。

Easter Sunday(復活祭・イースター・サンデー)この日にイエスが復活しました。日曜日は「イースター・サンデー」と呼ばれ、この日が最も大事で、街のお店もほとんどお休みです。

Easter Monday(イースターマンデー)

イギリスではこの月曜日も祝日で、銀行や郵便局も休み。バスも休日の時刻表です。(スコットランドだけはお休みではありません)

 

この金曜日から月曜日までの4日間がイギリスでは祝日となります。また、イギリスでは「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」がイースターサンデーとなるため、毎日イースターが変動するという事態が起きるのです。

 

でも、宗教的に大切な行事であるイースターも、「春の訪れを喜ぶ日」と単に言う人にも私は出会って来ました。少しずつ日照時間が延び始める時期ですし、ぴったりですね。でも、多様な人が暮らすレスターでも、金曜日は街の中心で十字架を背負ったイエスが歩いていたのには、びっくりしました。

ではイースターに何をするのかを書こうと思いましたが、イギリスではその前にパンケーキ・デーがあるのでした。少し時間を戻しますね。

 

●パンケーキ・デー

パンケーキ・デーとはもともと、イースターサンデーの47日前の日にあたり、その日から日曜日を除いた40日間が、断食期間だったそうです。そのため、その期間を前に、台所の卵や牛乳を使い切るために、パンケーキを焼いたことが始まりとされているそうです。イギリスでは今は断食はしないものの、2月のこの日(告解の火曜日、Shorve Tuesdayと呼ぶそうです)にパンケーキを食べる習慣のみ、残っているそうです。この日もイースターサンデーと連動するため、毎年変わります。2018年は2月13日でした。

 

イギリスではさらに、15世紀にパンケーキを焼いていた主婦が、礼拝の始まりを告げる教会の鐘の音を聞いて、慌ててパンケーキを焼くフライパンを持ったまま教会に駆け込んだことにちなんで、イギリス中でパンケーキレースが行われています。本当に教会の方までフライパンにパンケーキを入れたまま走る姿は、本当に笑えますが、こう言うところがイギリスだなぁと改めて思います。

f:id:Juncouk:20180403064904j:plain

左がイギリスのパンケーキ。クレープみたいな薄さです。右のボトルは粉が入っていて、水を入れて振って、パンケーキの素を作ることができます。下の入れ物は「ニューテルラー」と言ってチョコとヘーゼルナッツが入ったペースト。パンケーキにつけるので人気です。パンケーキデー用のパッケージになっていました。イギリスでは、ハチミツのほか、レモン汁と砂糖をかけて食べるのも習慣のようです。

 ●イースターといえばたまご・・・のチョコ!

イギリスではクリスマスが終わった頃から、本格的にたまご型のいろんなサイズのチョコレートがスーパーなどで盛大に売り出されます。たまごの形をしている理由は、イエスが復活したように、「たまごから新しいいのちが産まれる」という意味があるようですが、単にどんよりしたお天気が多い冬から、春を告げる意味もあるといいます。小さなサイズのたまご型チョコは、イースターの前に公園などに隠して、子どもたちが盛大にたまご探しをします。(イースター・エッグハント)また、大きいサイズのチョコレートは、贈り物として送ったり、特にちょっとうまくいってなかったり、試験などの前の人に、「うまくいくように」と送る人もあるようです。

f:id:Juncouk:20180411030136j:plain

これで中位のサイズ。いろんな会社がたくさん種類を出しています。

f:id:Juncouk:20180411030530j:plain

イースターの日に、開けてみると、中は空洞でしたが、割れやすいようにか、真ん中に切れ目が入っていました。ずっと食べたかったチョコを食べられて満足!でもこれは小さい方で、この何倍も大きなものも売られていて、それは中に、別にチョコがたくさん入っているようです。

 

f:id:Juncouk:20180411030415j:plain

これがたまごとほぼ同じサイズのクリームエッグ。キャラメル味もありますが、このクリームエッグ、中はというと・・・

f:id:Juncouk:20180411030453j:plain

なんと白身と黄身がチョコで再現されています。すごく甘いので身体には・・・ですが、体験としては面白い体験ができます。

 

●そのほか、イースターの食べ物

イギリスではイースターの食べ物というと、実は1年中売られてはいますが、まずはやっぱり「ホット・クロス・バン」といって、十字が入ったドライフルーツがたくさん入ったパンですね。焼いて、真ん中で割って、バターを塗って食べます。

f:id:Juncouk:20180411030951j:plain

1つずつ売っている、というよりも、4個ほどつながって売られていることが多いです。4つでも1ポンド(150円)ほどで買えるお手軽さで、ドライフルーツが好きな方にはオススメです。

 

それから、イースターというと、たまごにちなんで、ひよこ、またイースターバニーと言って、ウサギはたくさん子どもをつくることから、たくさん良いことがあるようにらしく、ウサギが描かれたお菓子も増えます。

f:id:Juncouk:20180411031220j:plain

左がイースター仕様のお菓子。うさぎと春らしく水仙が描かれています。レモン味のさっぱりとした美味しい一口ケーキでした。

 

これまではお菓子ばかりでしたが、重要なのは、先のグッドフライデーの日に、犠牲になったイエスを思い、子羊をローストラムとして食べる方が多いようで、イースター前のスーパーにはたくさんラム肉や、付け合わせの野菜がセール価格で売られていました。私たちはその意味を聞いてしまい、「そこまでは・・・」と食べられませんでした。

 

また、イギリスでは、逆にグッドフライデーにその理由から「肉は食べない」という考えを持つ人たちもいるようで、その日はイギリスらしくフィッシュ&チップスのお店がおまけか安くしたり、大繁盛するようです。特にレスターは様々な人が暮らすため、フィッシュ&チップス屋さんはよく売れたようです。

 

イギリスでは、子どもたちもイースターとクリスマスだけは、お菓子をたくさん食べてもいいと言われているそうです。

イースターが終わったレスターは、次は「ラマダン」の準備が進んでいます。いろんな人が暮らす街、ならではですね。いろんな体験ができること、改めてこの町に暮らせることに感謝ですね。