イギリス・レスター便り

イギリスのイングランドのちょうど真ん中あたりのレスターから、イギリスの文化や、日々の暮らし、またファンドレイジングについて更新して行きます。

そう言えば、ファンドレイザーって?〜私の想い、IFCへの想い

風邪をひいてダウンをしていると、ネガティブなことばかり考えてしまいますね・・。その間にいちばん考えていたことが、ファンドレイジングのことでした。そふと思ったのは、そう言えばブログで私が考える「ファンドレイジング」について書いてなかった!ということでした。であれば、じゃぁ最近考えていることも含めて書いてみよっか!と思い立ちました。

★と言う訳で、今日は私の個人的視点全開です(笑。ご了承くださいね。そのため、超長いです、休み休み読んでください。

 

○そもそもファンドレイジング、ファンドレイジングって何よ?

私のブログを読んでくださった方から、「ファンドレイジングて初めて聞きました」と言われることが何回かありました。そうですよね、馴染みのない言葉ですよね。日本語にしてみると、「ファンドレイジング=資金調達」、「ファンドレイザー=資金調達する人」ということになりますが・・・まだまだ意味不明ですよね。

例えば、個人でやっているお店であったり、カフェだったりはサービスを提供して、資金を得ますよね、ケーキセット400円とか。一方で、私自身がずっと働いていたNGOという世界があります。日本語だと「非営利政府組織」。また「?」を増やしましたね、すいません。このNGOは、国際協力(わかりやすく言うと貧しい国の人たちを助ける、みたいな)や環境問題など、それぞれの組織が「社会で解決したい!課題」に取り組むことが、組織の目的になったりして、自分たちで立ち上げるものです。そのため、その「解決したい課題」に「私もそう思う、その課題、解決したい」と一緒に思う人が、「寄付」や「ボランティア(組織をサポートするお手伝い)」という形で、資金や物資を組織に託します。この「寄付」や「ボランティア」を増やし、団体の活動する資金(など)を調達するいわゆる業務が「ファンドレイジング」、その業務をする人を「ファンドレイザー」という訳です。もちろん資金を調達する、だけでなく、そのためには団体の大切にしていることや、2、3年先の団体の目指す方向性など、考慮すべきものがたくさんあります。そういう全てを考慮して考えること自身も、ファンドレイジングの一環です。

★すご〜く平たく説明して、関係の皆々さま、すみません。

 

○わたしが「ファンドレイザー」という仕事(資格)に出会うまで

実は、私自身も数年前まではファンドレイザーという言葉を全く知りませんでした。大学の頃から、「世間でいう貧しい国と先進国って、誰がその線を引いたんだ?」という、ちょっと変わった疑問を持ち(笑、社会人になったら、国際協力のNGOで働くつもりでいました。それで晴れてあるNGOの職員になった訳ですが、本当はいわゆる現場、貧しい国(本当はこの表現は好きではないですが)で働きたかったものの、英語力も、経験も新卒では足りず。最初のスタートは、やったこともない「経理」でした。

でも経理やその後の労務など、組織を維持する上で必要不可欠な業務に関わるうち、現地で働くよりも、いかにこれらの業務が団体を維持する上で大事かに気づき、その地味で目立たない業務の魅力にいつの間にかハマって行きました。

 

その後のNGOで、初めて出会ったのが、ボランティアさんと、団体を応援してくれる支援者さんの存在でした。その団体は小さいながら、ほぼ毎日、何らかのお手伝いにボランティアさんが事務所に来ていました。一番の驚きは、寄付をしてくれた方への「ありがとう」を伝えるお礼状が全て「手書き」で、そのほとんどをボランティアさんが書いてくれていたことでした。団体を維持する上で大切な寄付。でも、ただのお金でなく、いろんな人の「想い」があること、その想いを大切にする大切さをそのとき教えてもらったと思っています。そしてボランティアさんという存在。給与などないのに、ただ団体を応援したいからと小さなことまでお手伝いしてくれる、温かい応援団でした。

 

そしてそのころ、機会をいただいて、約25年分の団体の支援者さんの動向を1年かけて分析する機会をいただき、これも大きな経験になりました。団体を継続して行く上で、支援者さんのことを理解して、きちんと向き合うことの大切さを知ったからです。

 

その後、いろいろなNGOでお仕事させてもらいながら、いつもボランティアさんや、支援者さんとのやりとりは、わたしが仕事をする上で、一番楽しいひとときであり、支援してくれた人が、「支援して良かった。」と言ってくださる時が、私の喜びでもありました。

 

そうしていくうちに出会った「ファンドレイジング」の言葉。でも、最初は違和感でいっぱいでした。「資金調達」・・・、ボランティアさんや支援者さんとのやり取りをしていた私には、「ボランティアさん、支援者さん=お金」とはどうしても思えなかったのです。そんな時、日本でその資格が始まるとの情報が飛び込んで来ました。周りのおすすめもあり、「この資格を取れば、もしかすると、私みたいな考えの人に出会えたりするかも?」と受験したのが、始まりでした。

 

○日本でのファンドレイザー資格

日本ではファンドレイザーの資格認定が2012年からスタートし、准認定ファンドレイザー、認定ファンドレイザーと2段階の資格があります。主催は日本ファンドレイジング協会という団体です。年1回の認定ファンドレイザー試験も、資格取得者はだいぶ増えました。

日本ファンドレイジング協会

http://jfra.jp

 

○さてさて、ファンドレイザー資格を取ってからは?

私自身は2015年に准認定を経て、認定ファンドレイザー資格に合格することができました。この資格を取ってから、ありがたいことに良き出会いに恵まれ、今まで「?」と思っていた上の疑問を共有することができる人もでき、一気に世界が拡がって行きました。私は「ファンドレイザー」という言葉の代わりに、「フレンドレイザー」という言葉を好んでよく使っていました。団体の応援団を増やす=友だち(理解者)を増やすことと思っていたからです。

 

もちろん、うまくいくことばかりではありませんでした。支援者さんからかかって来た電話に応対していると40分もかかってしまい、「仕事暇なの?」と言われたことも一度や二度ではありません。でも電話の向こう側の支援者さんが嬉しそうだと私もうれしいし、何より、「寄付してよかったわ」と言われることがが嬉しいのです。

大きな金額の寄付は、団体にとってはもちろん嬉しいけれど、例えば小さな金額でも、切手1枚でも、数ある団体の中から選んでもらったことに私はまずはその気持ちに「ありがとう」をお伝えしたいのです。「寄付して良かった」という気持ちがまた誰かに、または次の支援につながる可能性もあります。決してすぐ結果は出ないことですが、こうして笑顔や幸せの気持ちがつながり、寄付する人、団体、そして受益者までつながって行くこと、それもまた、ファンドレイザーの仕事だと思っています。

 

○IFCに行ったこと、そして

そんな支援者さんとのやりとりを大事にしていた私ですが、ずっと憧れていたのが世界のファンドレイジング大会の1つ、International Fundraising Congress(IFC)です。

http://resource-alliance.org/

IFCは日本ではファンドレイザーの間でもあまり知られていないのですが、毎年オランダで開催され、何より支援者さんとのやりとりを大切にすることを中心に置いた大会と聞いていました。しかし、参加費が高い!のです。日本円で約35万円..

そんな時、海外での研修を助成してくれる助成金に出会い、また運よく団体も推薦してくれて、2016年、IFCに参加することができました。

そこで出会えたのは、「支援者中心(Donor Central)」に取り組む世界中のファンドレイザーでした。IFCは、参加者同士の交流の時間をたっぷり取っていて、かつ参加者も800人なので、たくさんの人と話すチャンスがたくさんあり、本当に幸せな4日間でした。「これまでにいくらの寄付を集めた」という言い方ではなく、「これまでに何人の支援者と友だちになったよ」という表現や、支援者さんとのやり取りのストーリーを聴かせてもらえたのも、励みになりました。そして会場の雰囲気の良さ、4日間でもリラックスして楽しく過ごせる雰囲気づくりは、主催者のおかげでした。

 

詳細はこちらに。

Fundraising=Friend Raising –世界でフレンドレイジングをしている仲間に出逢えた4日間 International Fundraising Congress 2016 (IFC2016)参加報告 ~前編~|ファンドレイジング・ジャーナル・オンライン - Fundraising Journal online

 

Fundraising=Friend Raising –世界でフレンドレイジングをしている仲間に出逢えた4日間 International Fundraising Congress 2016 (IFC2016)参加報告 ~後編~|ファンドレイジング・ジャーナル・オンライン - Fundraising Journal online

 

 その後、2017年にはIFCのアジア地域での初開催、IFC Asiaがあり、参加して来ました。その時は、日本からも10名の参加があり、またアジア人同士だからわかる文化や習慣に、より親近感が湧きました。欧米のファンドレイジング大会で学んだことが、アジア独特の文化に実は馴染みづらいことについて特に盛り上がりました。

 

ファンドレイザーを目指した頃は、なかなか同じような考えの人に出会えず、いつでもどこでも「独りぼっち感」でいっぱいでした。でも資格を取って、さらに海外に出て、とにかくネットワークが広がったことが、私には大きな安心感になりました。特にIFCでは、自分から話す人よりも、「あなたの話を聞かせて」と、話をうなづきながら聞いてくれる人が多く(笑)また、講師の人もすごく腰が低くて、たくさん話ができたことで、英語力でなく、想いで伝わりあえること、そのうれしさは格別で、IFC Asia最後の夜のパーティーは、今までの想いが込み上げて、涙が溢れました。 

 

ファンドレイザーって、いろんな人がいていいと思うし、正解はないと思うのです。でも、一人一人が自分の方法にもっと自信を持って、楽しみながらできたらいいなと最近改めて思います。それで、いろんな形で支援をする人が興味を持って、楽しく支援ができる、一緒に課題解決に取り組む、そんな循環が自然と起こればいいなと。(もちろん課題が無くなるのが、究極のゴールだと私はいつも思っていますが)

 

私もチャリティ大国イギリスにきたけど、思ったより「あれ?」と思うことばかり。でも、改めて、私は「人とのつながりを大事にする地味なフレンドレイザーがいい!」と最近強く思えるようになりました。いろんな人ととつながれたからこそ、「1人」とは思わずに自分のやりたいことにきちんと向き合えたこと、ありがたく思っています。

 

今後もじっくりこの気持ちを大事に、そしてもっといろんな人と、ファンドレイジングの話をしたいと思っています。私もいまでも英語に自信はないけれど、これからも様々な場所でたくさんの人と出会い、お互いにわくわくする話を交換するために、継続して勉強しようと思っています。「IFC (Asia)は家みたいなもの。いつでも帰れる場所だよ」と言ったファンドレイザーがいますが、また私も戻るときを楽しみに、少しでも成長していたいと思っています。

言葉や海外というハードルは高いのは、私もそうでした。でももしファンドレイザーで、いろんな人、ことに出会いたいと思った時、ぜひ一歩踏み出してほしい、地味で人見知りな、そんな私からの心からのオススメです。

★長文を最後までお付き合い、ありがとうございました!