「ま、いいか!」くらいがちょうどいい

イギリス・レスターから帰国。シェアハウスでの暮らしの中から、日々の暮らし、ファンドレイジング、自身のHSPのこと、そして大好きなイギリスのことも引き続き書いていきます。

クリスマスの準備は誰かに想いを寄せて。〜誰かとつながることの大切さを改めて。

今日はレスターは予報通り、朝起きると銀世界でした。ここまで雪が降るのはとても珍しいそうです。

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家の庭。朝起きたらこんなに積もっていました。その後も1日中雪は降り続け、近所の子どもたちも雪合戦で大盛り上がり。私も子どもに戻ったようにはしゃいでしまいました。

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小さいけど雪だるまを2つ並べてみました。大学院生で課題を頑張っているパートナーの応援団。

 

さて、レスターもイギリスも11月下旬から一気にクリスマスモードが加速しています。レスターの中心にある時計塔の隣にも大きなツリーが立てられました。(この時のツリーにかぶっているのは人工雪です・・・)

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最近は日が上るのが朝8時、日が落ちるのが午後4時前と、随分日が短くなりましたが、その分(?)夜の街のイルミネーションの灯りが際立ちます。レスターの街には、今年はクリスマスマーケットとして、いくつかの露店も並んでいます。

 

●ふと立ち止まったことで見えたこと

 11月の中旬、ちょっと体調を崩して何日か家で休んでいました。その時までは、日本行きの飛行機の料金を調べるほど、今思うと本当にギリギリでした。レスターに来て、いろんなことがありました。家のボイラー(湯沸かし器)が壊れて、直るまでは1週間弱だったけど、その後もいろいろあり、落ち着くまでに1ヶ月かかり、英語で修理会社などに電話するのが大変だったこと。「また連絡するね」そう言われてずっと待ってても、催促しても、来ない返事。せっかく踏み出した一歩なのに、だんだん「ようし今度はこれでいこう!」と言う一歩も踏み出せなくなってきたこと。

そんなずぶずぶと沈んでいった気持ちも、家で休んで、思いきりパートナーに本音をこぼしたら、「もう何もかも考えるのはやめよう!」とすっきりしました。

 

●でもやっぱり「つながり」って大事

そんなことがあった後、先週はいろんな人とお茶やランチをすることができました。

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イギリスのケーキで日本でも有名なものの1つがカップケーキ。この喫茶店のカップケーキは可愛くて、美味しいんです。

先週の一人目はレスターの日本クラブといい、日本に関心がある人と日本人が集まる会が月に1回あり、そこで出会った方と思わぬことでつながり、お茶をしました。お茶をしていたらお互いに雑貨屋さんが大好きなことがわかり、雑貨屋巡りまでして別れました。お茶していたらあっという間。

 

二人目は、9月から始めた週1回(3時間)の英語クラスで出会った方。母国も違うけど、お互いにパートナーが大学院生、旅行が好き、レスターが初めて、歳も近く、平日の昼に時間があったので、すぐお茶をしました。お互いに最初の言語が英語ではないので、時に苦労しながら、でもお互いの悩みや愚痴、ここでの生活の工夫などを話すのは、ストレス発散にもなり、大盛り上がり。お互いに日中つながれる人ができたことは、お互いにとって本当に大きなことでした。「安心が増えたね」と話しています。

 

最後は金曜日の講義を主催している方とそのお仲間とランチ。私以外みなさんヴィーガンで、いろいろ教えてもらいました。終始和やかな雰囲気で、時間があっという間。家族みたいな暖かさに癒されました。

 こうして「誰かと会って、お茶して、話す」ただそれだけなのに、本当に心が軽くなるし、楽しいものだと思いました。私の英語力もすごくある方ではないけれど、「そうそう!」と頷き合えた時の嬉しさはたまりません。

レスターに来て「これをしよう」、「あれをしなくては!」と思っていた私ですが、こうしていろんな人たちと話をできることも素敵なこと、少し気楽にいこうかと、思えた1週間でした。

でも、こうして会えた方だけでなく、日本やレスター以外のイギリスからもつながってくれる人がいること、励ましてくれる人がいること、本当にありがたいです。改めて人の温かさを再認識しました。

 

●イギリスのクリスマスまでの準備

イギリスでは、クリスマス当日だけでなく、クリスマスまでの期間もみんな楽しんでいる気がします。そして、みんな「誰か」のことをより一層思っているような気がします。例えばクリスマスカード。イギリスでは一人100枚は手書きすると言われるほどで、またそのカードはチャリティのものを選んで、さりげなく相手に送るのがイギリス流です。大体10枚1パックで売られています。

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私もお世話になっている人たちにカードを書きました。10枚書いた後、パックに入っていたのがこの1枚。一人の女の子のストーリー(いろんな人からの寄付からの結果として)と、カードを買ってくれた人へのお礼が書かれています。こういうさりげなさもいいですね。

なお、イギリスはクリスマスカードはクリスマスの2週間前くらいまでに送るのが習慣で、もらったカードは暖炉の上に飾り、クリスマスまで楽しみます。

 

また、イギリスはクリスマスに限らず、プレゼントのラッピングは自分たちでします。なので、街にはラッピングの紙の筒を持った人たちをこの時期多く目にします。

 

●クリスマスこそ、みんなが幸せになってほしいーイギリス流

クリスマスの準備が進められる中、街には暖かい空気が流れているように私は感じます。特に、いつもよりも「誰かのこと」を想う人が増えるからな気がします。

例えば、イギリスではスーパーマーケットがちょっと階級のようになっているのですが、その中でも「ちょっと高級」なマークスアンドスペンサーというスーパーがあります。このスーパーが、11月下旬の1週間ほど、なんとクリスマスプレゼントや、お菓子の詰め合わせを半額にしてセールをします。これは、いつもは少し高めのスーパーだけど、クリスマスはいろんな人に使ってほしいということからだそうです。しかもこの期間の売上はチャリティに寄付されるのですが、その寄付先は買い物に来た人が選ぶという仕組みです。このセールの期間に買い物をした人は、その買ったものの一部をクリスマスプレゼントとして、ホームレスや子ども病院などのチャリティ団体へ寄付する人たちも多くいます。まさに「幸せの循環」だと思います。

 

さらに街の映画館の前や、市庁舎の前、スーパーの前には大きな箱が置かれます。フードバンクやプレゼントバンクと言われるこの箱に、クリスマスのプレゼントや食べ物を入れると、こちらもチャリティ団体へ寄付されます。その寄付先は、それぞれの箱の前に説明書きがあります。

街のサンドイッチやさんやレストランでも、「クリスマスメニューは〇〇ポンドは寄付になります」という表示が増えます。

私もこの時期はできるだけ、寄付のついた商品を買うようにしています。こうして誰かを思いやりながらつながっていくことは、その寄付先(チャリティ先)から直接のお礼はなくても、「誰かとつながることができた」という暖かい気持ちが、それに変わるのかもしれないと、ふと思ったりしています。でも、見ているとみんな「自分のできる範囲」でやっている感じもします。また、「どこかに寄付をした!」とか高々とは言わないところもいいですね。

 

【余談です】

11月の最初の頃、レスターの近くに蒸気機関車の保存鉄道があるのですが、その会社が子ども病院の子どもたちのためにクリスマスイベントを企画してプレゼントを用意していたのですが、そのプレゼントが一夜で盗まれるという事件が発生しました。

この事件が報道されるや否や、レスター周辺の人たちがプレゼントを持って会社にあつまり、子どもたちもおこづかいでお菓子を買ったりして届け、結果、元のプレゼントの3倍ものプレゼントが集まった、という話がありました。ほっこりしますね。

 

クリスマスまで後2週間。街の変化を楽しみながら、クリスマスを心待ちにしたいと思います。ちなみにイギリスはクリスマスは電車もバスも止まり、お店も全て閉まります。みんな家族と家で美味しい料理を食べながら、クリスマスの団欒を楽しみます。それもまた、いいですね。

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我が家にも小さなツリーを買いました。クリスマスにイギリスで大盛り上がりするクラッカー(二人で引っ張り合います)と、イギリスでクリスマスに食べるプディング(ドライフルーツがいっぱい入ったケーキ)も買いました。ツリーや暖炉の近くに置いて、クリスマスを待ちます。